アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれやについて書いてます。
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〜アパレル採用担当の窓口から〜

アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれや

人はアンセムだけでは生きてはいけない~アパレル販売職へのアンセムとは~

 

「販売職ほど、人を幸せにできる職業はない」人事コンサルタントが語る一流の接客販売 | Fashionsnap.com

 

この記事を読んで、接客販売職になりたい、と思う人が増えるとは思えませんでした。

 

書いてある内容は自分にも身に覚えがあることが多いですし、うなずける内容も多いのですが、仕事の価値は仕事内容のみにあらず、と思うのです。

適正賃金を得て、きちんと休みを取る、プライベートの生活をきちんと維持できて初めて仕事をすることに価値が生まれるのではないでしょうか。そこを抜きに人間力的な話のみをするのであれば(もしくはマスコミの記事にするのであれば)、現場の人間はすり減る一方です。

真面目(で不器用)な人ほど、「<人を幸せにする>理想の販売員像」を内面化しすぎてしまい、しんどい思いをする可能性すらある。

この仕事をしていて精神科や心療内科にかかるほど悩んでいる人を追い立てるようなことはしないでほしいのです。

 

多くの参加者にとって、自身の仕事との向き合い方を考える大きなきっかけとなるような、素晴らしいメッセージが詰まったセミナーでした。

 

本当にそうなのか?

まあ記事を書いた人は販売職の人ではないでしょうから仕方ないのかもしれませんが。

個人的にはライフワークバランスとの向き合い方をもっと考えて欲しいと思います、それこそ販売職から出世した人が率先して。

 

…いや、綺麗事ばかりの記事を疑ってしまう自分の悪い癖なんでしょう、こう思ってしまうのは。

 

そんな中良いニュースがありました。

 

ドコモショップの8割、2000店に「定休日」設定 (1/2) - ITmedia ビジネスオンライン

 

月1の定休日でも大きく前進したと思います。大変だもんね、携帯電話の販売店の仕事って。営業時間の短縮も素敵。

曜日によって柔軟に変えればいいんだそんなもん、と思いません?

ファッションビル等の商業施設も頑張ろうぜ!

 

ところで、自分が販売職で一番辛い時期のアンセムサンボマスターでした。ライブに行ってよくフロアの隅で泣いたものです…。

そんなサンボマスター、本日アルバム「YES」の発売日なのでした。先月の野音ライブ、楽しかったな~

「学校の勉強なんて社会に出て何の役にも立たない」なんて悲しいこと言うなよ

アパレル販売職の皆さん、その他サービス業の皆さん、連勤お疲れ様です。

自分は風邪を患ってしまい、皆さんのサービスを堪能するどころか自宅にこもる日々です…

 

なんか最近ツイッタランドの一部でまたぞろ話題になっていますね。
www.nikkei.com

 

以前のエントリーで労働観について書きました。

「ゆるふわ労働観」について①~「しょうらいのゆめ」とキャリア教育から~ - 〜アパレル採用担当の窓口から〜

アカデミズムを批判するつもりは全くなく、勤労は「自分の人生を主体的に生きる」手段の一つだよ、そこは教えていこうよ、ということを書いています。

そこでは労働市場において即戦力になる実学を教える必要は全くないでしょう。むしろ就職してその先何十年と続く勤労の場において大事なのは、学び続けること、自分をアップデートしていくことです。その能力をアカデミックな場で培えば良いのではないでしょうか。

学校での勉強なんて社会に出て何の役にも立たない、などと嘯いている学生を底上げすることに力を入れろ、と思います。目の前のことに対応できない奴が社会に出て役に立つと思うなよ?

 

とは言え人間向き不向きがあるので、そこは柔軟な環境を用意する必要があります。様々な学科があるのはその一つですし、脳のクセ(いわゆる「発達障害」)に応じた学習環境もこれからもっと整備されていくでしょう(と、思いたい)。

 

その職業にも科学的、数学的な見地が必要です。例えその成績が芳しくなくても考え方をある程度構築できるのは、ものすごく役に立ちます。それはアパレル販売職でも同じです。考え方さえきちんと整理されていたら、むしろ仕事の場面での問題の方がシンプルに感じるくらい。

実際に弊社のスタッフを見てみると、考え方が整理されてなくて、考えなくても良い余計なことに手を出して効率を悪化させているな、遠回りしているな、と感じることしばし。もったいない。

 

ところで服飾系専門学校ではアパレル販売職コースみたいなものがありますが、あれですか?入社してすぐに誰にも教わらずに接客8大用語言えちゃう感じっすか?洗濯表示とかすぐ説明できる感じっすか?ブランドイメージをすぐに体現できちゃう感じっすか?

まあそれはそれでアリっちゃアリでしょうけど、ガチガチに表層だけ固められると実際OJTの場面で双方しんどくなりそう。資格が必要ない仕事なので柔軟さの方がきっと大事。

あ、でも小売の仕組みを学べる販売士の試験は受けてもいいと思うよ。何ならテキストを読んで理解するだけでもいい。それだけで仕事の見え方がぐっと多角的になるよ。

見え方が多角的になるということは選択肢が増えるってことだよ。

 

アカデミックな教育課程に偏りがちな大学を変革し、産業界が求める「即戦力」となる人材を育てるのが狙い。 

 

「学校の勉強なんて社会に出て何の役にも立たない」なんて、悲しいこと言うなよ産業界。

『遊ぶ金欲しさ』というパンチライン

このところ、企業の人手不足・人材不足に関するニュースがよく上がってきますね。

それに対しての「低賃金で働ける奴隷が欲しいだけだろ」というネット内発言もよく見ます。

経団連のおじさまたちはGDPのために外国人労働者を欲し、ネットの人たちはSNSの中心で賃金上昇を叫ぶ。

一方自分は人口に対する適正な経済規模や適正な人件費率、分配等々について考えてみようとするものの、基本的なことは何も知らないということに思い至るのでありました…

勉強しよ。

 

ところで、「働く理由は『遊ぶ金欲しさ』」というのが一時期コピペネタで出回ってましたが、最近になってそれのガチツイットを見かけたのでちょっと怖いな、と感じた次第です。

 

なぜ人は働くのか、という命題に対して『遊ぶ金欲しさ』というのはけっして間違ってはいないと思います。

ですが、遊ぶ金が欲しいということを第一義にしてしまうと、勤労という利他行為とのギャップがすさまじくなると思うのです。

バランスが取れれば良いのですが、全ての行動の理由を自己中心的なものにしてしまうと与えられたタスクをないがしろにしてしまいやしませんか?

 

なぜ

(自分が住むわけでもない家を建てなければいけないのか)

(自分が買えもしない高額商品に使われる小さなネジを作らなければいけないのか)

(自分が食べるわけでもない料理を作らなければいけないのか)

 

こういう考え方でミスが多い仕事の仕方をしている人という存在を見聞きしたこともあり、、

「遊ぶ金欲しさ」というパンチラインに対して慎重な態度を取ってしまうわたくしです。

時とシチュエーションによっては、家に給料を入れずに遊び歩くお父ちゃん、みたいなこともあるでしょう。

「ちょっとアンタ、タカシの給食費が」「うるせぇ!これは俺が稼いだ金だ!文句言うな!」(ひどい妄想)

給料日に、やったー!これで遊べるぞー!遊んだぞー!また遊ぶ金欲しさに頑張って働くぞー!というのはなかなか想像しにくいものです。

 

…なに、「遊ぶ金欲しさ」はそのままの意味じゃないって?

わかっとるわかっとる。

 

自分の中では勤労に対して「働いて得た給料(糧)で自分の人生を生きる」という解を持っています。

そして「自分の人生を生きる」という行為は利己的であり、かつ利他的なものだと思います。

例えば趣味は、経済効果を生みます。人とのつながりを作ります。生きることで他の誰かに影響を及ぼします。

つまるところ、望むと望まざるにかかわらず、生きることも働くことも、とても社会的な行為だと思っています。

 

だから「遊ぶ金欲しさ」というチンピラ由来の文言に対して慎重になってしまうのです。

 

最近、知識量や地域、年代によってたった一つの言葉の意味や重みがこんなにも違うのか、ということを経験したので、もしかしたら慎重になるくらいでちょうど良いのかもしれません。

はい、新卒が早々に辞めました。すみません。

アパレル販売職が人の役に立つこととは

雪山の事故で犠牲になったお母様のインタビューで、息子は誰かの役に立つ仕事がしたいと言っていた、とおっしゃっていました。

10代でそういう気持ちを持つことができた息子さんを育てたお母様はとても素敵な方なのでしょう。

事故に遭われた方々のご冥福をお祈りします。

 

その「誰かの役に立つ」という言葉から思いついたことと、そういえば前回のブログから結構間が空いたな…と思ったついでの、今回のブログです。

 

 

人の役に立つ仕事、アパレル販売職を長く続けている方はそういう実感を持つことが多々あったかと思います。かくいう自分もそうです。

店頭で、お客様のご要望にただ応えるのではなく、そのご要望を掘り下げてより良い買物体験をしていただく。

例えば、旅行に行く際の服を新調したい。

ではその旅行先はどこなのか、どういう気候なのか、どういうプランでどのようなシーンがあるのか、移動手段は何なのか、誰と行くのか…

掘り下げれば掘り下げるほど、そのお客様にとってより良いものを選ぶためのヒントが生まれます。(あまり考えすぎもはいけないけど)

自分の場合はよく写真に写る時のことを考えて色のチョイスをしましたね。

思い出に残すものが素敵なものになるように、お客様のご旅行が素敵なものになりますように…。そう接客していたら、きっとそのお客様は旅行に行く前から楽しい。

 

消費スタイルがモノからコトへ、などと良く言われますが、モノもコトも、お客様の人生が豊かになるもの。その一端のお手伝いができる販売の仕事はとても素敵なものだと思います。

 

また、これはそういう楽しいことではなく、大きな震災があった時のこと。

被災地の知り合いに物資として肌着を送りたい、と言うお客様に、先方にお子様がいたら◯歳ならこのサイズ、皮膚が弱い方ならこの素材、と選んで差し上げる。被災地で余計なゴミが出ないように包装を最低限のものにする。お客様の不安な気持ちに少しでも寄り添う。

 

東日本大震災の時、恐怖でパニックになりそうなお客様の手をしばらくの間握ってそばにいたことがありました。

これは販売の仕事を超えた部分のことかもしれませんが、売り場にいるお客様を守るのも販売職の仕事だと思います。(そのための定期的な避難訓練だしね!)

 

アパレル販売職は命に関わるような重要な仕事ではないかもしれないけれど、十分誰かの役に立つはずです。

今は不調ですこーし面白味に欠ける業界ではありますが、誰かの役に立つ、という視点から仕事を捉え直してみても良いかもしれません。

 

 

 

 

アパレル販売職で新卒採用が増える理由

 

アパレル販売職は基本的には通年採用です。

それも多くはポテンシャル採用。

最初から一定の職務遂行能力を求められるのはハイブランドや高給の派遣くらいです。

門戸が広い職種なのです。

 

ところが近年、アパレル業界では高校新卒採用に取り組んでいる企業が増えています。

もともとプロパー採用として専・短・4大新卒採用を行ってはいるのですが、販売分野のあまりの人材不足感に高校新卒者からの採用も視野に入れるようになりました。

通年採用では人材不足を埋められなくなっているのです。

また、高校新卒者という、あまり多くの価値観に晒されていない層に研修等で教育を施す方が、企業にとって効率が良いという側面もあります。

 

toyokeizai.net

こちらの記事のコメント欄も含め、新卒一括採用に対して「海外ではそんなもんねえよ」みたいな意見が散見されますが、だから何?ってくらい現場の空気はピリピリしてます。

我々の業界以外でも人材不足で危機感を持っているところはそうでしょう。

ですが、ウエメセで「ぼくがかんがえるせいろん」を吐いたところで何もならない。

既存のスタッフのことも考えて採用活動を行わないといけないのです。

 

ネームバリューのある企業が新卒一括採用をやめる理由は、大学新卒者の数がこれから減っていく、というのが一因です。

数が減り取り合いになるので、そこへの採用コストも吊り上がっていきます。

企業のブランド力を資本として通年採用に切り替える方がコストはかかりません。

いいよね、企業のブランド力!

 

アパレルメーカーは商品のブランド力を上げることに必死すぎたのかもしれません。

速やかに、働く場としてのブランド力を上げることにも尽力して欲しいなと思います。

プレミアムフライデーとアパレル販売職の関係

 

jp.reuters.com

 

単日昨年売上対比があがったとのことです。

売上が目減りする一方の百貨店業界、良かったね~

どの売場が活況だったかまでは現場にいないのでわかりませんが、昭和生まれのデパートファンとしては嬉しく思います。

 

なぜこのプレミアムフライデーを実施するのか、経済産業省のHPで確認しました。

 

個人が幸せや楽しさを感じられる体験(買物や家族との外食、観光等)や、そのための時間の創出を促すことで、
(1) 充実感・満足感を実感できる生活スタイルの変革への機会になる
(2) 地域等のコミュニティ機能強化や一体感の醸成につながる
(3)(単なる安売りではなく)デフレ的傾向を変えていくきっかけとなる
といった効果につなげていく取組です。

 

プレミアムフライデー実施についてリリースされてから「午後3時退勤」が独り歩きして、シフト制労働者からはネガティブな感想が出てくることが多かった印象ですね、「俺ら帰れねーし」と。上記の実施方針がなかなか伝わっていないようです。

経済産業省の文言だとふわふわした印象なのでざっくり言い換えてみるとこんな感じでしょう。

(1)長時間労働問題へのガス抜き

(2)地域経済の活性化

(3)冷え込み続ける消費の拡大

 

ではプレミアムフライデーがアパレル販売職にどのような効果をもたらすか。

 

(1)長時間労働問題へのガス抜き→× ちっとも抜けねえ…

(2)地域経済の活性化→△ 週末と合わせた2.5連休で別のエリアに客が行ってまうで

(3)冷え込み続ける消費の拡大→△ もともと「OLタイム」と呼ばれる金曜の退勤後の売上が見込める時間帯があるんやで

 

2.5連休のお出かけニーズや、家でのんびりするライフシーンに合わせてうまく戦略を持っていければ伸びる要素があるでしょう。

ですが、実際に売場に立つ人間はあまり恩恵を感じないかと思います。

恩恵があるとしても、販売戦略がヒットした時の売上高のみでしょう。

なんなら、金曜午後は遊ぶんだ!みたいな風潮が生まれてバイトスタッフの出勤状況が悪くなる可能性すら感じます。

 

ここで提案なのですが、小売業もこまめに定休日を設けてみませんか?

商業施設それぞれに定休日を割り振り、「今日はあそこが休みならこっち行こう」となることで地域の商圏に対する消費者の意識が上がるでしょうし、

定休日があることで労働条件が担保されて販売職人気がこれ以上下がらないことが期待できます。

駄目かな~

ライフステージ問題

女性従業員が多い弊社は、スタッフが妊娠すると素直におめでとうと言えない職場です。

 アパレル販売職は立ち仕事だし力仕事だから、何かあったら大変、ということはもちろんあるのですが、上司達はみなこぞって「仕事頑張るって言ってたのに…」と嘆きモード。

 

戦力から外れること>>>>>>超えられない壁>>>>>>新しい命の誕生

 

あーあ、であります。

 

もちろん万年人手不足という現状で、一人でもスタッフが欠けたら大変なのは重々承知していますが、流動性の高い職場という認識があるのならそれに即したマネジメントをするべきじゃん?

The正論すぎて余裕のない現場に対する無茶ぶりなのもわかってるけどさー

 

まあ一番腹立たしいのはその上司の風潮に釘を刺すことができない自分ですけどね。

既婚でも未婚でも、スタッフのオメデタにはおめでとうとちゃんと言いたい。

 

世間では結婚・出産までの腰掛で仕事に就く人のことを、就業意識の低い人間だと見下す風潮もありましたね。

でも採用の仕事を通じて、若年フリーター層は東日本大震災を経て「来るべき何か」までの腰掛けで仕事を選んでる…?と感じるようになりました。

腰掛での就業が是になっているのでは?

いつ何が起きるかわからない、というのは諦めの感情ではなく事実なのだという実感が彼らにはある。

昭和生まれにはそこがどうにもわからない。皮膚感覚の違い。

 

そもそも、生まれがいつの時代であろうと、我々は病気や怪我でいつ仕事ができなくなるかわからないのです。予期できないのです。

100%の避妊はありません。インフルエンザワクチンだって接種していても型が違えば罹患するのです。車の追突事故だって通り魔だっていつ遭遇するかわかりません。

 

いつ誰かが離脱をせざるを得ない事態が起きても、助け合える会社でありたいものだなあと思うのでした。