アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれやについて書いてます。

〜アパレル採用担当の窓口から〜

アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれや

アパレル販売の実態①~「○○の実態」って書くとなんか怖いけどそんなことないよ~

自分は販売職を10年以上経験してます。

その中身のバリエーションは豊富で、商店街の小さな店、百貨店に入っているブランド、GMS(大規模小売店)内での衣料品売り場、ファストファッションとここまで経験している人はなかなかいないのではないでしょうか。アパレル販売一筋。

商店街の店、都内に数店舗ある会社ではあったけど社長とマネージャーが不倫してて辛かったな…(遠い目)

百貨店時代は大手企業に。その後大型スーパー内の衣料品売り場で量販、ファストへと、その時働ける範囲でアルバイトから正社員(店長・マネージャー)と雇用形態を変えつつやってきました。やってないのはハイブランドくらいか。

 

基本的には①商品を搬入し②商品を売場に並べて③売るというルーティンになるのですが、店舗規模や形態によってそれぞれのボリュームが異なります。①②は量販店、ファストにおいてとても重要かつ労働量が多い業務です。(さらに商品入れ替え等の返品業務も多い。)③は接客重視の店ではとても重視されます。よくノルマノルマと連呼される個人予算を設定されます。

 

ここでは20代女性向けで客単価8,000円くらいのブランドのお店を想定して「実態」を書いてみようと思います。

 早番で出社した場合は店内の清掃、レジの準備等、お客様をお迎えする態勢を整えます。そして営業時間がスタートするとお客様が入店しやすい雰囲気を作るために動的待機という行動をします。陳列を直したり「いらっしゃいませ~どうぞご覧くださ~い」と声出しをしながら店内を歩き回るアレです。だって神社の狛犬のように黙ってじっとしていたら怖いでしょうよ。

また、この動的待機の中に新商品の陳列やマネキン等のディスプレイ業務が入ります。そして入店されて商品を見ているお客様を視界の端でロックオンしながらアプローチをしていきます。うまくお客様から反応があれば接客に移行し売り上げを立てます。(もちろんうまくいかないこともあるよ!)そんなこんなで他のスタッフと交互にお昼休憩や午後休憩を取り、早番の退勤時間に。遅番は閉店業務で陳列整理、売上報告、レジ締め等を行います。

 

さっくり書きましたが、だいたい実働7.5時間~8時間で、その間ほとんど立ちっぱなし、歩きっぱなし。お客様の数によっては2,3組は同時並行で接客することがありますし、お客様優先で動くため休憩時間もずれ込んだり最悪取れなかったり他の業務が溜まってしまい残業になることがあります。それを週5日(土日祝日含む)、痛む足腰をなだめつつお客様の前で疲れた顔を一切出さずこなします。ほんと頑張ってるよね!これに慣れない人はすぐ辞めて行くのですが。

 

アルバイトのお給料は各地方の最低時給よりは高いはずです。850~1200円くらいか。正社員は月給19万~23万くらいがボリュームゾーンではないでしょうか。そこから福利厚生分や税金が引かれ、さらに社販で購入した洋服代も引かれます。よく給料が安いと言われるのはこの部分のためですね。さらに美容代もかかりますし。

自分は一人暮らしでやっていた時期が長く貯金もままならなかったので、実家を出る方はルームシェア等で家賃光熱費抑えることを考えるのをお勧めします。とは言え、他の職種の人でも生活において被服代はかかるので一概に給料が安いとは言い切れません。ただ、購入頻度が高いだけ…

 

また職場の人間関係は、よく女だけの職場は~、と言われがちですがそんなもんそこに集まった人間の資質によるとしか!(生物学上)女性/男性だけの職場でも、男女共にいる職場でも、陰口や妬み嫉みえこひいきは発生しますし、発生しないこともあります。個人的にはそこを過剰に気に掛ける人は、陰口マシーンの素質があるのではないかと思うのですが。

※理不尽な職場内いじめに関しては労働問題だと思われるので想定からは除外しております。

 

土日や盆暮れ正月は基本的に繁忙期なので休みは取れません。その代わり平日に休めるので、銀行や役所に楽々行けますし、観光地も空いています。平日休みはいいぞ。

どうしても土日祝日に休みを取りたい時はあらかじめ根回しをして、他のスタッフに不公平感を与えないように動きましょう。

 どうでしょう、体力に問題なく、忙しさを乗り越えられる人ならできそうな仕事じゃないですか?「○○の実態」と言って話を盛ってネガティブな印象を与えるのはやめましょう、という話ですよ。

ノルマ問題についてはまた次に詳しく書きます。