アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれやについて書いてます。

〜アパレル採用担当の窓口から〜

アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれや

コミュニケーション能力とアパレル販売職③~最近の買い物やロープレで感じたこと~

特に前回の続きというわけではないのですが、最近の雑感として。

 

弊社で近頃研修を行いまして、その際に販売ロールプレイングでお客様側を演じたのですが、普段店頭でそれなりに個人売上を立てているような子たちが研修の場となるとあまりにも出来なさすぎてびっくりしましたね。全っ然お客様が言っていることや動きに気付いてないの。わかりやすく腕時計を見るしぐさをしてみたりするものの、スルーされていくのは、新人スタッフの動きを見ているようで、逆にこちらが勉強になったというか。緊張感は人を盲目にさせるのであった。

 

ところで、特に目的は無いけれど、なんとなく洋服が見たい(なんなら欲しいもの見つけたら買い物しよう)という気分でショップに入る時あるじゃないですか。そんで、何となく商品を手に取ったりしてみるとスタッフから声を掛けられるじゃないですか。「そちら可愛いですよね~」とか「入荷したばかりなんですよ~」とか。で、ちょっといいな、と思って鏡の前で合わせたりして。

そういう場面で何色にしようか、と悩む時、手持ちの洋服の種類や色をヒアリングされますよね?そのヒアリングの結果、すでに手持ちに多い色や、手持ちのものと合わせやすい色ばかりすすめてくるのが、最近とっても気になっております。例えばその日黒い服を着ているとしましょう。「黒がお好きなんですね!こちらの(商品の)黒もいかがですか?」と言われることがこのところ増えている気がします。なんなら弊社の研修でも聞いた。

「黒がお好きなんですね!」という肯定だけならまだ良いでしょう。しかしながら、今着ているものと同じ色を勧めるの、あれはどうしてなの?複数のカラーで展開している商品ならばお客様に似合う色を見つければいいのに、そうでなくても他のアイテムやカラーでお客様に似合うものをご案内したらよいのに、その色その商品だけで話が終わることが若い販売員に多すぎィ!君らは何のために売場にいるんだい?

 

その場その場の売り上げだけ求めるならそれでも良いのかもしれませんが、それだけなら売場に立つ意味は大してないです。もしそれに特化してやりたいならVMD戦略を練って売り場をしっかり作り込むほうが効率良いですよ。販売員なんて大していりません。

販売員を販売員たらしめるものは、お客様とのコミュニケーションです。それがなければ本当に意味がない。どんどん他の商品をレコメンドしてくれるネットショップに負けていくだけです。せっかくお客様と直接お話ができるのですから、もっとちゃんとお客様を見ましょうよ。素敵に変身させる提案をしましょうよ。

 

 

と、最近そんなことを考えています。売る側も買う側も、小売りの現場を楽しんでますか…?