アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれやについて書いてます。

〜アパレル採用担当の窓口から〜

アパレル販売職の採用業務を通して見えるあれやこれや

アパレル販売職が人の役に立つこととは

雪山の事故で犠牲になったお母様のインタビューで、息子は誰かの役に立つ仕事がしたいと言っていた、とおっしゃっていました。10代でそういう気持ちを持つことができた息子さんを育てたお母様はとても素敵な方なのでしょう。事故に遭われた方々のご冥福をお祈りします。

 その「誰かの役に立つ」という言葉から思いついたことと、そういえば前回のブログから結構間が空いたな…と思ったついでの、今回のブログです。

 

 人の役に立つ仕事、アパレル販売職を長く続けている方はそういう実感を持つことが多々あったかと思います。かくいう自分もそうです。

店頭で、お客様のご要望にただ応えるのではなく、そのご要望を掘り下げてより良い買物体験をしていただく。

例えば、旅行に行く際の服を新調したい。ではその旅行先はどこなのか、どういう気候なのか、どういうプランでどのようなシーンがあるのか、移動手段は何なのか、誰と行くのか…。掘り下げれば掘り下げるほど、そのお客様にとってより良いものを選ぶためのヒントが生まれます。(あまり考えすぎもいけないけど)自分の場合はよく写真に写る時のことを考えて色のチョイスをしましたね。

思い出に残すものが素敵なものになるように、お客様のご旅行が素敵なものになりますように…。そう接客していたら、きっとそのお客様は旅行に行く前から楽しい。

 消費スタイルがモノからコトへ、などと良く言われますが、モノもコトも、お客様の人生が豊かになるもの。その一端のお手伝いができる販売の仕事はとても素敵なものだと思います。

 また、これはそういう楽しいことではなく、大きな震災があった時のこと。被災地の知り合いに物資として肌着を送りたい、と言うお客様に、先方にお子様がいたら◯歳ならこのサイズ、皮膚が弱い方ならこの素材、と選んで差し上げる。被災地で余計なゴミが出ないように包装を最低限のものにする。お客様の不安な気持ちに少しでも寄り添う。東日本大震災の時、恐怖でパニックになりそうなお客様の手をしばらくの間握ってそばにいたことがありました。

これは販売の仕事を超えた部分のことかもしれませんが、売り場にいるお客様を守るのも販売職の仕事だと思います。(そのための定期的な避難訓練だしね!)

 

アパレル販売職は命に関わるような重要な仕事ではないかもしれないけれど、十分誰かの役に立つはずです。今は不調ですこーし面白味に欠ける業界ではありますが、誰かの役に立つ、という視点から仕事を捉え直してみても良いかもしれません。